ある小児科勤務医の伝えたいこと。



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ある小児科医が伝えたいこと。

2011年2月16日以降更新されません。

(おまけ)インフルエンザ以外のワクチンについて


日本は予防接種に関しては後進国と言わざるをえません。諸外国ではほとんどの子供が費用の負担なく受けている予防接種が日本では打てなかったり、打てても費用がかかったりするためです。そのため他の国であれば防げた病気のために後遺症を残したり、亡くなったりする子供たちがいます。予防接種で防げる病気は予防接種で済ませることをお勧めします。予防接種の方がより安全だからです。予防接種によっては一部の方では接種後も充分に免疫がつかずに感染することもありえますが、この場合も症状の軽症化が期待できます。複数のワクチンを同日に接種することも可能です(例:おたふくかぜ+みずぼうそう)。

1:受けるべき予防接種(定期接種)
三種混合(百日咳、ジフテリア、破傷風)、BCG(結核のワクチン)、ポリオ、麻疹風疹混合ワクチン、日本脳炎ワクチンがあります。

2:接種可能な予防接種
(任意接種となり、行政からの補助がないため有料)
おたふくかぜ(200〜3500人に1人くらいの割合で聴力低下・難聴が起こります。片側のみのことが多く、軽ければすぐには気づかれないこともありますが、この難聴は回復困難です。また髄膜炎などの合併症も起こしやすく、入院が必要になることも多い病気です。)、みずぼうそう(先進国ではほとんど流行していませんが、日本では集団生活中に感染する可能性が高いままです。)、ヒブ(細菌性髄膜炎の予防ワクチン)、 B型肝炎など。

さらに平成22年3月ごろに小児用肺炎球菌ワクチンが接種できるようになります。このワクチンは諸外国では10年以上前から開始されています。肺炎や髄膜炎、中耳炎の原因になりやすい菌で、これらの感染症のリスクが減少します。インフルエンザの後にこじれて起こる肺炎もかなり予防できます。

ちなみに海外ではロタウイルスワクチンや注射用ポリオワクチン(飲むワクチンよりも安全で世界的にはこちらが主流になっています)などのワクチンもありますが、日本ではまだ接種はできません。このように子供に十分な予防接種を行おうとすれば、残念ながら現在の日本では大きな負担が生じます。行政面での改善が望まれます。

予防接種に関するお勧めサイト(KNOW VPD!)
http://www.know-vpd.jp/  (携帯からはhttp://www.know-vpd.jp/m ) 
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